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産総研マガジン > Column > 【産総研・研究者漫画】レジンゲージ・渡邉真莉さんの「未来に繋ぐ研究」
2024/10/23
すべての発明は、研究者たちが日夜手を動かし、数多の壁を乗り越えた先に生まれる。 そばで研究者を支える職員として、成果だけではなく研究という「人の営み」を伝えたいと思いました。 同じ研究所の職員だからこそ聞ける、純度100%の“研究にかける想い”。 取材をもとに構成された、ノンフィクションの漫画を産総研広報・完全内製でお届けします。
渡邉さん・取材こぼれ話
高校生の時に音速の公式に疑問を持って、自分で実験をして確かめてみた渡邉さん。今も、研究のキーワードは「測る」です。
その興味・好奇心のまま修士課程へ進み、現在の計測の研究を続けました。ですが、研究への向き合い方は産総研で働く今とは異なっていたそうです。渡邉さんは「学生時代は、成果がどのように役に立つかということよりも、自分自身はなんで光で測ることに興味があるんだろう?とか、他にどんな研究に興味があるんだろう?とか、自分と研究のつながりに興味が向いていました」と振り返ります。
考え方が変わったのは、修士卒研究員として産総研に就職してから。割り当てられたテーマは、航空機や自動車などに使われる複雑な形状のブレードや歯車などの部品を三次元で正確に測るための研究でした。直接部品を測るわけではないものの、現場で使われる製品の計測から「計量トレーサビリティ」の仕組みを通じて、国の長さ標準につながる研究に取り組んだことで、研究成果が産業と直接つながっていくことを実感した渡邉さん。先人から引き継いで開発した基準器が製品化される道筋も見えています。
「『測る』研究で社会とつながる」をさらにレベルアップするべく、2024年秋からは博士課程に進学して研究を続けます。
<渡邉さんの所属する計量標準についての解説や、産総研の修士卒育成モデルについて、詳しくはこちら!>
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