戦略的技術開発
医療機器等の開発・実用化促進のためのガイドライン策定事業
(医療機器に関する開発ガイドライン作成のための支援事業)
高齢社会を迎えたわが国において、「国民の長寿」と「質の高い生活」を実現するためには、新しい医療機器の開発と医療現場への円滑な導入が不可欠です。そのためには、今後の医療機器分野の活性化・国際競争力の強化を図り、迅速な開発と迅速な審査を実現し、また、産業の育成の観点から、医療機器に関連する研究開発の指針と本事業による経済見通しを明確化することが必要と考えます。
これらの目的のために、平成17年度において経済産業省に「医療機器開発ガイドライン評価検討委員会」と厚生労働省に「次世代医療機器評価指標検討会」が設置 [PDF:87KB]され、以降、これらの検討会が連携(合同検討会)して新しい医療機器の開発促進および迅速な薬事承認審査に活用できるガイドラインの策定が検討されています。
産業技術総合研究所では、経済産業省より「医療機器開発ガイドライン策定事業」を受託し、医療機器に関連する技術分野ごとに医学系学会、工学系学会および関連企業からの専門家によって構成する開発ワーキンググループを組織しました。本ワーキンググループ等の運営により、医療機器開発における問題点の抽出と内容の分析、諸外国における医療機器に関する標準やガイドラインの調査も併せて実施いたしました。
今年度は9課題に関する開発ワーキンググループを設置して各課題に関して審議し、4件の開発ガイドライン(「再生医療分野(ヒト細胞自動培養加工装置についての設計)」、「再生医療分野(軟骨再生における性能評価技術)」、「画像診断分野(CADx[コンピュータ診断支援装置]の性能評価)」、「運動機能回復訓練機器分野(ロボット技術を用いた活動機能回復装置)」)、と1件の開発ガイドライン改訂「ナビゲーション医療分野(共通部分の改訂)」、1件の標準仕様書「テーラーメイド医療用診断機器分野(遺伝子発現解析用DNAチップに関する標準仕様書)」を提案するに至りました。これらは経済産業省のホームページをご参照ください。ワーキンググループにおける審議の過程、調査結果などを以下の報告書にまとめました。
本事業では、これまでに28件(改定版を含む)の開発ガイドライン等策定いたしました。機器の開発、薬事申請などにご活用(下図参照)いただければ幸甚です。
それぞれの図をクリックすると大きな図を参照できます。
他方、次世代医療機器評価指標検討会において、迅速な審査に必要なガイドラインに関して検討がなされております。本件は、国立医薬品食品衛生研究所が事務局となり、審査ワーキンググループを設置して審査の迅速化という観点から種々の検討が進められております。同研究所のホームページに掲載される審査ワーキンググループの報告書(https://dmd.nihs.go.jp/jisedai/)も併せてご覧下さい。
関連リンク