産総研:上級首席研究員

産総研では、産業界において特にプレゼンスの高い研究活動を行っているトップサイエンティストを上級首席研究員に任命しています。
この役職は執行役員と同等の位置づけであり、産総研の研究開発や人材育成などの方針策定への助言の役割も担います。

 

後藤 真孝(ごとう まさたか)

後藤 真孝(ごとう まさたか)の写真

経歴

  • 1993年 早稲田大学理工学部電子通信学科卒業
  • 1998年 早稲田大学大学院理工学研究科電子・情報通信学専攻 博士後期課程修了 博士(工学)
  • 1998年 通商産業省工業技術院 電子技術総合研究所 入所
  • 2001年 独立行政法人産業技術総合研究所 情報処理研究部門 研究員
  • 2005年 同 情報技術研究部門 主任研究員
  • 2009年 同 情報技術研究部門 研究グループ長
  • 2011年 同 情報技術研究部門 上席研究員
  • 2013年 同 情報技術研究部門 首席研究員
  • 2015年 国立研究開発法人産業技術総合研究所 情報・人間工学領域 情報技術研究部門 首席研究員
  • 2020年 同 情報・人間工学領域 人間情報インタラクション研究部門 首席研究員
  • 2024年 同 情報・人間工学領域 上級首席研究員
  • この間、2009~2017年に情報処理推進機構(IPA) 未踏IT人材発掘・育成事業 プロジェクトマネージャー(PM)、2016~2022年に科学技術振興機構(JST) 戦略的創造研究推進事業 ACT-I研究領域「情報と未来」 研究総括、2023年から科学技術振興機構(JST) 創発的研究支援事業 後藤パネル 創発POなどを兼務。
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主な受賞・表彰

受賞年 受賞名
2007年 ドコモ・モバイル・サイエンス賞 基礎科学部門 優秀賞
2008年 科学技術分野の文部科学大臣表彰 若手科学者賞
2009年 情報処理学会 長尾真記念特別賞
2012年 情報処理学会 インタラクション2012 ベストペーパー賞
2012年 産業技術総合研究所 理事長賞(本格研究)
2012年 APSIPA ASC 2012 Best Paper Award
2013年 情報処理学会 学会活動貢献賞
2013年 情報処理学会 論文賞
2013年 星雲賞【ノンフィクション部門】
2013年 SMC 2013 Best Paper Award
2013年 ISMIR 2013 Best Oral Presentation Award
2014年 日本学士院学術奨励賞
2014年 日本学術振興会賞
2014年 日本学術振興会 科学研究費助成事業 書面審査委員表彰
2014年 日本ソフトウェア科学会 WISS 2014 最優秀論文賞
2015年 ACM CHI 2015 Honorable Mention Award
2015年 SMC 2015 Best Paper Award
2017年 DEIM 2017 最優秀論文賞
2017年 日本ソフトウェア科学会 基礎研究賞
2017年 情報化促進貢献個人等表彰 経済産業大臣賞
2019年 FIT船井業績賞
2021年 電子情報通信学会 フェロー
2021年 情報処理学会 フェロー
2021年 日本ソフトウェア科学会 WISS 2021 最優秀論文賞
2022年 産業技術総合研究所 論文賞
2023年 電気通信普及財団賞 テレコム学際研究賞 入賞
2023年 市村賞 市村学術賞 貢献賞
2023年 ACM CHI 2023 Honorable Mention Award
2024年 情報処理学会 インタラクション2024 最優秀論文賞

研究内容の紹介

音楽理解技術の実現を目指した先駆的研究に1992年から取り組み、ビート、メロディ、サビ等のポピュラー音楽の主要な要素の推定を可能にして「音楽の自動理解」という新領域を開拓した。そうした音楽情報処理の基礎研究と並行して、「音楽理解技術が人々の音楽体験をどのように豊かにできるか」という観点で応用研究を推進したことで、実用性・新規性の高い数々の成果を生んだ。例えば、音楽理解技術に基づく十数種類の能動的音楽鑑賞インタフェースやインターネット上のサービス群を構築した。産業界と連携して実証実験や社会実装を推進した実績も豊富で、様々な製品・デジタルサービス等で成果が活用されている。他にも、メディア処理技術とインタラクション技術を融合した価値創出、人材育成等で幅広く貢献している。