産総研:国際連携トピックス

カナダ国立研究機関(NRC)とのワークショップ

2019年1月28日、つくば中央センターにおいて、カナダの科学・産業研究機関であるカナダ国立研究機関(NRC:National Research Council Canada)とのワークショップを開催しました。

両機関から総勢33名の研究者等が参加し、今後の研究連携の可能性やテーマ等の模索についての意見交換を、双方の研究機関概要紹介とともに、エレクトロニクス・製造分野をはじめとする幅広い範囲の11のグループ(専門分野)の分科会にて行いました。

NRCは、カナダにおける科学研究の中心的存在であり、民間研究機関、企業、大学との研究協力を行い、バイオテクノロジー、情報技術、航空宇宙、建築、海洋工学などを主に研究しています。

ワークショップの終了時では、両機関より今回のワークショップが新規連携テーマ創出・既存の連携継続に貢献することを祈念するとともに、次回は2019年6月にオタワ(カナダ)での開催との報告がありました。これからも緊密な連携に向けて研究者の交流を促進していきます。

ワークショップの様子   交流の様子

台湾工業技術研究院(ITRI)とのワークショップ

2018年12月18日から21日まで、台湾工業技術研究院(ITRI)においてAIST-ITRI ワークショップが開催され、産総研より渡利イノベーション推進本部長、酒井同副本部長、イノベーションコーディネータおよび研究者等13名が、ITRI側よりJia-Ruey Duann副院長、Stephen Su所長、Ma-Tien Yang副所長等31名が参加しました

ワークショップは、エレクトロニクス・製造等に関する研究をテーマに11のグループに分かれ、開催地はITRI本部の新竹だけでなく、関連研究施設のある台中、さらにつくばからも研究者がTV会議にて参加して開催されました

また、今回は、産総研より研究者だけではなく、産総研のミッションである基礎研究の成果を市場導入するまでの橋渡しを担う専任部隊となるイノベーションコーディネータも多数参加しており、スタートアップスに関する意見交換も含め内容の濃いワークショップとなりました

ITRIとは、2017年8月に産総研内に、10月にはITRI内に、それぞれの研究連携スペースを設置しており、双方の研究者等と密接に連絡を取り合える環境を整えており、今回のワークショップを通じ、両機関の連携がさらに活発に行われることが期待されます。

台湾工業技術研究院副院長との記念写真   台湾工業技術研究院とのワークショップの様子

香港特別行政区 行政長官の産総研来訪

2018年10月30日、香港特別行政区 林鄭月娥(Mrs. Carrie Lam)行政長官一行が産総研つくばセンターを訪問されました。

行政長官は、11月1日東京にて開催のイベントへ参加するために訪日され、科学技術への高い関心から産総研へ訪問されました。

中鉢理事長の歓迎挨拶および産学官・国際連携推進部粟津次長からの産総研概要説明に続き、関口理事も参加し意見交換を行いました。

行政長官からは、産総研の橋渡しについての質問があり、中鉢理事長より、国研27機関の中で、技術の橋渡しを目的として挙げているのは産総研のみであり、イノベーションコーディネータの役割などと併せて説明しました。

行政長官は研究連携にも質問され、関口理事および粟津次長より、海外の研究機関との連携を紹介しました。

また、その後一行はサイエンススクエアおよびスーパークリーンルームを視察され、産総研の研究成果およびオープンイノベーション拠点の機能等に高い関心を示されました。

香港特別行政区行政長官一行の写真   行政長官視察の様子

第7回世界研究機関長会議およびSTSフォーラムへの参加

2018年10月6日~9日、京都国際会館において第7回世界研究機関長会議およびSTS(Science and Technology in Society)フォーラム第15回年次総会が開催され、産総研からは中鉢理事長、関口理事等が出席しました。

世界研究機関長会議では「科学と社会との関わり:国立研究機関の課題」をテーマに、11か国から22機関が参加しました。会議冒頭の挨拶で、中鉢理事長は、持続可能な社会の構築に向け、科学者による取り組みが社会から求められていると述べました。会議では、国立研究機関、大学、産業界等の共創の必要性、社会のニーズに基づいた研究の重要性、市民、政府を含む社会とのコミュニケーションの重要性などについて議論がなされ、提言文としてまとめられました。

また、STSフォーラム年次総会では約100の国・地域の公的機関、企業、大学等から、1,000人以上が参加し、日本からは安倍首相、世耕経済産業大臣、経団連 中西会長等が出席されました。中鉢理事長は “Engineering and Innovation” セッションにおいてスピーカーを務め、科学の発展がもたらした成長とそれに伴う負の側面に触れながら、持続可能な社会の構築のため、経済的価値だけでなく社会価値を創造する技術の開発と社会への導入を、科学者だけでなく産業界、政府、市民など全てのステークホルダーが協力して行う必要があることを述べました。同セッションではこれからの技術と社会のあり方について活発な議論が行われました。

第7回世界研究機関長会議での中鉢理事長の写真   第7回世界研究機関長会議集合写真

台湾 工業技術研究院 院長の産総研来訪

2018年9月7日、台湾 工業技術研究院(ITRI) 劉文雄(Edwin Liu)院長が産総研つくばセンターを訪問されました。

劉院長は、今年4月に就任され、産総研訪問は初めてとなります。三木副理事長の歓迎挨拶のあと、産学官・国際連携推進部粟津次長より産総研概要を説明し、ITRIと研究連携のある計量標準総合センター(NMIJ)概要を三木副理事長より、およびエネルギー研究概要を小林理事より説明を行い、関係の研究室を視察しました。

劉院長からは、相互の研究連携をさらに進めたいとし、Win-Winの関係を構築していきたい旨の挨拶がありました。

また、昨年8月に設置しましたAIST-ITRI研究連携スペースへも寄られ、事務機能等を確認していただきました。

ITRI院長訪問集合写真
(左から3番目:劉院長)

ドイツ・フラウンホーファー研究機構とのワークショップ

2018年8月24日、臨海副都心センターにおいて、包括研究協力覚書を締結しているドイツ・フラウンホーファー研究機構(FhG.)と共同で、生物に学んで製造工程を最適化するという意味の“Biological transformation in manufacturing: bio-inspired robotics/machines”というテーマのワークショップを開催いたしました。

産総研からは中鉢理事長、臨海副都心センター吉田所長、人間情報研究部門持丸部門長、健康工学研究部門鎮西副研究部門長等が、FhG.からはノイゲバウワー総裁や研究所長等が参加し、それぞれ挨拶および講演を行いました。さらに、両機関と連携関係のある企業関係者からの講演もありました。参加者は総勢40名で、最後に意見交換を行いました。

理事長は冒頭の挨拶で、今回のテーマである「Biological transformation in manufacturing」は、インダストリー4.0を支える新しいフロンティアである旨述べ、産総研では自然、生物、そして人間に倣う技術を重要視してきており、これら技術を活用し、センサーで認知し、AIで判断し、ヒトのように動作するという機能を、機械やロボットなどに導入すべく研究を行っている旨紹介しました。

意見交換においては、これら研究のためのデータ構築の重要性、データの取り扱い方法などについて、活発な議論がなされました。

ワークショップでの中鉢理事長挨拶   フラウンホーファーとの集合写真

チェコ共和国外務省副大臣および駐日大使の産総研来訪

2018年6月5日および6日、チェコ共和国マルチン・トラパ外務省副大臣、トマーシュ・ドゥプ駐日大使および一行が産総研臨海副都心センターおよびつくばセンターを訪問されました。

6日のつくばセンターでは、三木副理事長より歓迎の挨拶、粟津産学官・国際連携推進部次長より産総研概要の紹介および安田エレクトロニクス・製造領域研究戦略部長より研究領域の紹介を行いました。トラパ副大臣およびドゥプ駐日大使よりは来訪対応へのお礼の挨拶がありました。

前日5日の臨海副都心センターでは、吉田所長よりセンターの概要、続いて市川人工知能研究戦略部長等より人工知能研究の紹介を行いました。

トラパ副大臣およびドゥプ駐日大使からは、産総研と企業との連携、産業界での研究成果の応用等に関心を示すとともに、研究室では熱心に視察されました。

臨海副都心センターご訪問   つくばセンターご訪問

駐日リトアニア共和国大使の産総研来訪

2018年5月28日、リトアニア共和国ゲディミナス・バルブオリス駐日大使が産総研つくばセンターを訪問されました。

三木副理事長の歓迎挨拶のあと、粟津産学官・国際連携推進部次長より産総研概要およびサイエンススクエアにて産総研の研究内容を説明、続いて、藤原館長より地質標本館の展示内容を説明しました。

大使からは、リトアニア共和国の科学技術に関して、生命工学とレーザー工学の分野が進んでいる等説明があり、産総研の同分野の研究に関心を示していました。

また、サイエンススクエアおよび地質標本館では、産総研の研究の展示品に高い関心を持って視察されました。

リトアニア駐日大使との会合   サイエンススクエア見学写真

STSフォーラム第3回ハイレベル会合への参加

2018年5月17日に、ベルギー・ブリュッセルにおいて、STS(Science and Technology in Society)フォーラム、欧州議会、日本貿易振興機構(JETRO)共催の「第3回ハイレベル会合」が開催されました。この会合には、政府、産業界、学術界のリーダーが参加しており、その中で中鉢理事長は、「人類が直面する大きな挑戦」のセッションにて「気候とエネルギー」のテーマの講演を行いました。中鉢理事長は、気候変動における世界および日本の再生可能エネルギー導入の動きの中で、産総研が取り組んでいるFREAでの研究開発、国内企業との研究開発、海外研究機関との共同研究等を紹介しました。

さらに、ドイツのフラウンホーファー協会、ECのJoint Research Centre、オランダのEnergy Research Centre of the Netherlandsなどヨーロッパ諸国とともに続けてきている再エネの共同研究の協力をさらに深め、共に気候変動の抑制に貢献していきたい旨意欲を述べました。

第3回ハイレベル会合の写真

 

連絡先

企画本部 国際室

〒305-8560 茨城県つくば市梅園1-1-1 つくば本部・情報技術共同研究棟8階
電話:029-862-6244 FAX:029-862-6249
Eメール:global-ml*aist.go.jp(*を@に変更して送信下さい。)