第14回世界研究機関長会議の開催
2025年10月4日、Science and Technology in Society forum(STSフォーラム)年次総会にあわせて、世界各国の公的研究機関の長が一堂に会する「第14回世界研究機関長会議(Global Summit of Research Institute Leaders)」が京都で開催されました。本会議は理化学研究所(理研)と、産業技術総合研究所(産総研)の共同ホストによるもので、毎年京都で開催されています。今年は世界各国の国と地域から27の研究機関の長が参加し、産総研からは石村和彦理事長 兼 最高執行責任者が出席しました。
今年のテーマ「Working together to enhance trust in science(科学への信頼を強めるための協力)」に対して、石村理事長は会議冒頭の挨拶で、優れた研究成果を生み出し社会と共有することで、科学と社会の間に信頼関係を構築することの重要性を強調しました。また、そのためには、研究機関同士の連携に加え、科学者、政策立案者、産業界のリーダーなど、多様なステークホルダーとの連携・協力が不可欠だと述べました。
共同議長は理研の五神真理事長とフランス国立科学研究センター(CNRS)のアントワーヌ・プティ(Antoine Petit)理事長の2人が務めました。会議では、オーストラリア連邦科学産業研究機構(CSIRO) のダグ ヒルトン(Doug Hilton)最高責任者と、ドイツのヘルムホルツ協会のオトマー D. ヴィースラー(Otmar D. Wiestler) 会長による基調講演の後、研究の安全性と誠実性、再現性、科学のグローバルコモンズに関する課題に直面しつつも、科学への信頼を高めるための各研究所における具体的な取り組みについて、各参加者による1分間スピーチ、ならびに活発な意見交換が行われました。
アイルランド高等教育・研究・イノベーション・科学大臣一行が産総研 臨海副都心センターを訪問
2025年7月24日、ジェームズ・ローレス高等教育・研究・イノベーション・科学大臣(H.E. James Lawless, Minister for Further and Higher Education, Research, Innovation and Science of the Republic of Ireland)、デミアン・コール 駐日アイルランド大使(H.E. Damien Cole, Ambassador of Ireland to Japan)一行が、産総研 臨海副都心センターを訪問され、石村理事長兼最高執行責任者、田中執行役員兼領域長(情報・人間工学)、辻井フェロー(情報・人間工学領域)らがお迎えしました。
産総研からは情報・人間工学領域の概要及びAI分野での研究と、量子・AI融合技術ビジネス開発グローバル研究センター(G-QuAT)の取り組みについてご説明し、アイルランド側からはAI、量子技術、および高性能コンピューティングについてご紹介いただきました。更に、人工知能研究センターを視察されました。
ご訪問中は、アイルランドのスタートアップEqual1とG-QuATとの間で締結された覚書(MOU、量子技術分野)の意義など、アイルランドと産総研のさらなる協力関係強化に向けた活発な意見交換が行われました。