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産総研マガジン > Column > 食品加工廃水を肥料へ【産総研公式X】
2023/11/21
お歳暮の一品としても重宝される「缶詰」。魚の缶詰は、時短料理レシピでも活躍しますよね。
そんな、魚の缶詰などをつくるときに出る大量の煮汁…
このような食品加工廃水を肥料として利用するための技術(2023/9/29 プレスリリース)が、産総研にあります。
微生物の専門家である、環境創生研究部門 環境機能活用研究グループの佐藤 由也 主任研究員に聞きました。
肥料にするには、廃水中のたんぱく質を植物の栄養分となる硝酸イオンになるまで微生物を使って分解していきます。
ポイントは分解してくれる微生物を特定し、製造装置内をその微生物の最適環境で保つこと。しかし、実験室とサイズが異なる製造装置内では、うまくいかないことが多かったとか。
企業と一緒に試行錯誤を続け、今回の成果にたどり着いた佐藤さん。
今後の目標は…?
「集団の中の微生物の複雑な関係性を把握することは難しいですが、その力を活用しコントロールしていきたいです。たとえば植物の病気を防ぐ微生物を利用できれば、農業に役立てられるかもしれません」
佐藤さんのこれまでの成果は産総研マガジンでも紹介しています。
当時の白衣は白一色でしたが、今回の取材時はポケットが紺色!(おしゃれ!)最近は白衣のデザインの幅も広がっているそうです。
産総研の幅広い微生物研究の今後の動向にも、ぜひご注目ください。
お歳暮の一品としても重宝される「缶詰」。 魚の缶詰は、時短料理レシピでも活躍しますよね🐟 そんな、魚の缶詰などをつくるときに出る大量の煮汁… このような食品加工廃水を肥料として利用するための技術が、産総研にあります。 微生物の専門家である、佐藤主任研究員に聞きました。 https://t.co/nK3x1tQ0ob pic.twitter.com/LHeDGpuN87 — 産業技術総合研究所(産総研) (@AIST_JP) November 20, 2023
お歳暮の一品としても重宝される「缶詰」。 魚の缶詰は、時短料理レシピでも活躍しますよね🐟 そんな、魚の缶詰などをつくるときに出る大量の煮汁… このような食品加工廃水を肥料として利用するための技術が、産総研にあります。 微生物の専門家である、佐藤主任研究員に聞きました。 https://t.co/nK3x1tQ0ob pic.twitter.com/LHeDGpuN87
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\研究者にきいてみた!/
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