「食品等による子どもの誤嚥事故予防に関する研究」に係る公募要領
1.研究目的
本研究の目的は、食品等を誤嚥することで起きる子どもの窒息事故を予防するために、誤嚥リスクにつながる食品等の物性値を明らかにするとともに、その計測方法及び評価方法について明らかにすることにある。
2.研究概要
子どもの事故は、子どもの健康問題の1つであり、その予防は重要な課題である。子どもの事故の中でも、食品等による子どもの誤嚥事故は、死亡など重症につながるリスクが高いため、対策が喫緊の課題である。実際に近年にも保育園などで誤嚥による死亡事故が起きている。誤嚥による窒息につながりやすい食品の特性として、弾力があるもの、球形のもの、なめらかなもの、粘着性が高いもの、などの条件が挙げられているが、いずれも定量的な値がなく、不明確なため、統一的な判断が難しい。そのため、個別の判断で準備された食品によって誤嚥事故が発生している。
このような食品等による誤嚥事故を防ぐためには、食品等の誤嚥事故の実態を明らかにするとともに、定量的に判断が可能な指標やリスクを評価可能な方法を確立する必要がある。この研究では、食品等の誤嚥リスクに関係する物性値などの特性について調査を行い、リスク評価に有用な物性値を明らかにするとともに、その計測方法や計測装置についても試作して検証を行うことを目的とする。具体的には、以下の課題について実施する。
① 誤嚥事故に関係した食品等の形状を含めた物性値の計測
また、誤嚥事故に関連のある文献調査や国内外の学会調査などを通じて、現状の誤嚥事故に関するガイドラインや安全基準の課題を明らかにするとともに、誤嚥事故に関係した食品等に関する情報を収集し、その食品等の形状や物性値を実際に計測すること。その際、食品等の状態(煮ている、焼かれている、生など)、大きさや形状も可能な限り実態に合わせたもので計測を行うこと。計測する物性値は、高齢者を中心とした咀嚼・嚥下困難者用介護食の評価などを参考とすること。
② 誤嚥リスクと食品等の形状や物性値との関係の分析
食品等の物性値と誤嚥リスクの関係について分析を行い、リスク評価に有用な物性値について検討を行うこと。
③ 誤嚥リスク評価指標、評価方法、および継続的なデータ分析体制の検討
リスク評価に有用な物性値を用いた評価方法や指標について検討を行うこと。具体的に試作や検証を行い、データに基づいた提案を行うこと。また、今後、誤嚥リスクのためのデータ収集やリスク評価指標に協力可能な大学、研究機関等とのネットワークの検討を行うこと。
3.応募方法
3-1.応募書類
応募者は本公募要領及び提案書様式に従い応募書類を作成し、公募期間の令和6年9月2日から令和6年10月2日(締め切り日の17時まで)までの間に、下記の提出先まで送付又は提出してください。
応募書類は次の資料としてください。
(1) 提案書
(2) 会社等経歴書(大学・研究機関にあっては、会社等経歴書の代わりとして、経歴の記載のあるパンフレット等でも差し支えありません。)
(3) 財務諸表(直近の2年度分)
(4) 研究経歴書(研究代表者分)
公募要領 【PDF:173KB】
提案書様式【Word:889KB】
3-2.提出方法
電子メールによる提出とする。
3-2.提出先
〒305-8560 茨城県つくば市梅園1-1-1
国立研究開発法人産業技術総合研究所 つくばセンター
企画本部 産学官契約部 公的研究契約一室 委託チーム
E-mail:M-koufu-itaku-ml●aist.go.jp (●を@に変更して送信下さい。)
4.その他
4-1.契約条項
契約条項は原則として変更いたしませんので、受託を希望される方は契約書雛形【PDF:538KB】を熟読したうえで応募してください。
4-2.暴力団排除の取り組み
受託を希望される方は暴力団排除に関する誓約事項【PDF:19KB】を承諾したうえで応募してください。
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