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超苦鉄質岩【産総研公式X】

2023/06/09

COLUMN

超苦鉄質岩

\研究者にきいてみた!/

  • #国土強靭化・防災

6/9は、「ロックの日」。

 産総研では、ロックといえば岩だよね!ということで、地圏資源環境研究部門 鉱物資源研究グループの星野 美保子 研究グループ長を突撃。思い出の石を見せてもらいました。

 その名も「超苦鉄質岩(ちょうくてつしつがん)」!
 石としてはアクチノライト岩ですが、この黒さは鉄からきています。

超苦鉄質岩
星野さん

 ふんっ!と気合を入れてようやく持ちあがる重さ。このサイズでなんと10kg近くあります…!(産総研広報調べ)

 「南アフリカではすごく古い時代の石が採れるんです。ブッシュフェルトという20億年まえの岩帯や、大きな白金の高山などで、こういう真っ黒い石「超苦鉄質岩」が特徴的に出てきます」

岩石を持ち上げる星野さん

 断面に見える赤い斑点は、マグマが固まってできる「アパタイト」。星野さんたち鉱物資源研究グループは、このアパタイトなどに含まれるレアアースを探しています。

 「普通のアパタイトは白や黄色が多いけど、ここでは鉄の色の赤がついてます。普通じゃない感じが、この赤から伝わってくるんです」

アパタイト

 「この石がすごいのは、アパタイトの中に20%近くのレアアースが入っていること。私の知るかぎり世界最大の含有量です!」

 星野さんが取りだしたのは、野外調査でもX線で石の成分を測れる装置、通称「ナイトン」。現場でレアアース含有量の高い石が見つかると「おおーっ🙌」と歓声があがるそう。

ナイトン

 星野さんの研究対象であるレアアースは、別名「希土類元素」。ネオジム磁石🧲の「ネオジム」もレアアースの一種。素材の耐熱性や強度を高めるなど、有用でレア=希少価値が高い17種の元素です。

周期表

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