超苦鉄質岩
\研究者にきいてみた!/
6/9は、「ロックの日」。
産総研では、ロックといえば岩だよね!ということで、地圏資源環境研究部門 鉱物資源研究グループの星野 美保子 研究グループ長を突撃。思い出の石を見せてもらいました。
その名も「超苦鉄質岩(ちょうくてつしつがん)」!
石としてはアクチノライト岩ですが、この黒さは鉄からきています。
ふんっ!と気合を入れてようやく持ちあがる重さ。このサイズでなんと10kg近くあります…!(産総研広報調べ)
「南アフリカではすごく古い時代の石が採れるんです。ブッシュフェルトという20億年まえの岩帯や、大きな白金の高山などで、こういう真っ黒い石「超苦鉄質岩」が特徴的に出てきます」
断面に見える赤い斑点は、マグマが固まってできる「アパタイト」。星野さんたち鉱物資源研究グループは、このアパタイトなどに含まれるレアアースを探しています。
「普通のアパタイトは白や黄色が多いけど、ここでは鉄の色の赤がついてます。普通じゃない感じが、この赤から伝わってくるんです」
「この石がすごいのは、アパタイトの中に20%近くのレアアースが入っていること。私の知るかぎり世界最大の含有量です!」
星野さんが取りだしたのは、野外調査でもX線で石の成分を測れる装置、通称「ナイトン」。現場でレアアース含有量の高い石が見つかると「おおーっ🙌」と歓声があがるそう。
星野さんの研究対象であるレアアースは、別名「希土類元素」。ネオジム磁石🧲の「ネオジム」もレアアースの一種。素材の耐熱性や強度を高めるなど、有用でレア=希少価値が高い17種の元素です。