複数のエアバッグで腕を動的に圧迫する電子駆血帯
成果
製品特徴
背景
採血・点滴のため腕の静脈血管に針を刺すが、1度では成功しない場合も多い。その原因は、患者側(血管が見えない・触診できない)、術者側(技能不足)の両方に存在する。
従来技術
- 電子駆血帯:針刺し失敗の術者側要因の一つである駆血圧不足を解消。
- ミルキング操作(駆血補助操作):(発案者の臨床工学技士が経験)非常に血管が見えにくい患者さんの補助に入った看護師が、患者さんの腕を、駆血帯より心臓に近い側から両手で絞るようにして血液を送り、静脈をふくらませて、針を刺しやすくしていた。
これらをひとつに装置化!
適切な駆血圧だけでなく、複数のエアバッグを時間差で加圧・減圧してミルキング操作を実現。静脈をより太くすることで、針刺しの成功率向上に資すると期待。
特許第6762598号「駆血補助装置」
- クラス分類:I
- 一般名称:電子駆血帯
- 特定保守:非該当
- 届出番号22B2X10016TS0001
新分野への技術展開
企業の紹介
- 計測機器・測定機器、医療機器等の製品開発・製造
- 医療機器製造業許可取得、第二種医療機器製造販売業許可取得
- 株式会社テクノサイエンス
実績と波及効果
弊社臨床工学技士の発案により、静岡県のファルマバレーセンターの支援を受け、静岡県先端企業育成プロジェクト推進事業(2019〜20年度)および先端企業育成プロジェクト事業化推進事業(2021〜22年度)において開発した製品です。2022年10月に製造販売届出書を提出しました。
産総研との出会いは、2017年の静岡県先端産業研究交流会 産総研技術シーズ発表会にて、自動穿刺研究についてのご発表を拝聴したことで、その後の静岡県助成事業への応募につながりました。
新しく医療機器分野に挑戦する企業を総合的に支援!
産総研の声
産総研の支援内容
産総研の支援内容
開発課題
- さまざまな患者に汎用的に使える設計が必要
- 試作品の評価環境が必要
- さまざまな技術レベルの術者でも針刺しが可能かどうかの評価が必要
産総研の貢献(健康医工学研究部門)
- 人体寸法データに基づいた設計に協力
- 上腕モデルを用いた試作品の評価に貢献(写真)
- 針刺し・触診動作の計測・分析(協力:静岡県立大学看護学部)
産総研との協業・提携について詳しく知りたい方へ
より詳細な説明を受けたい、またはご質問などがある方は、下記ご相談フォームよりご連絡ください。担当者より折り返しご連絡いたします。(ご相談内容により、お応え出来ない場合もございます。予めご了承ください。)