IoTシステムの最先端技術展「MEMS SENSING& NETWORK SYSTEM 2023」が2023年2月1日~3日、東京ビッグサイトで開催され、産業技術総合研究所(産総研)人間拡張研究センターも出展し、社会実装に向けた技術シーズの情報を一般に公開しました。
「触る強さもわかるようになりました」と説明するのは、金澤周介主任研究員(人間拡張研究センター スマートセンシング研究チーム)。
金澤周介主任研究員 (撮影時のみマスクを外しています)
指の各関節にフレキシブルなひずみセンサを配置し、指の細かな動きを分析できるスマートグローブがさらに進化しました。
指先の腹にパッチ型の圧力センサが加わったことで、掴む、押すなどの動作において、どういう指の形で、どういう強さで触ったかがわかるようになりました。
圧力センサは一点だけでなく、黒いドットひとつひとつが圧力センサになっていて、1mmピッチで圧力を計測することができます。
「ヒトの皮膚も痛覚という触覚が1ミリ、2ミリのピッチで並んでいて、どこを触ったかがわかるようになっていますが、それに近いセンシングができるようになりました」と金澤さん。
細かくデータを取れるようになり、触っている様子が分布でわかります。
指の動きのトラッキング(左)、指腹への圧力(右)を同時にセンシング
デジタル化することで、細かい指の動き、形、触る強さなどが可視化され、データとして記録ができるため、多様な分野での技術トレーニングに応用ができそうです。
メタバース等におけるヒューマンインタフェースデバイスとしての活用に期待です。
2023/2/2取材