産総研トップへ

お知らせ

お知らせ記事2025/12/05

産総研コンソーシアムSenTePack見学会&勉強会@柏センター ①

技術開発は研究者ひとりの想いだけではできません。
同じ志を持った人たちが切磋琢磨し、色々な人のアイデアが相乗効果を生み、時に分野の垣根を越えた情報交換が視点を変え、視野を広げ、研究が推進されます。
産総研柏センターでは、そのような人と人との関わりが起こす化学変化を身近で見ることができます。

産総研コンソーシアムとは、産総研の業務にかかる産学官連携の支援、 成果の利用の促進、情報の収集及び提供等のため、産総研が運営するテーマ別の研究会です。
センシング技術研究部門が設置する「センシング技術・次世代パッケージングコンソーシアム」が2025年9月24日、【第2回人・機械インタラクションWGおよび第1回環境モニタリング技術WG(環境発電小WG)】を柏センターで開催しました。

このコンソーシアムはセンシング技術や次世代パッケージング技術に関する情報共有や技術交流をベースとしていますが、その技術の応用を視野に入れた研究への参考になるようにと、今回、情報・人間工学分野の研究を行う人間社会拡張研究部門(RIHSA)の見学会、Human Computer Interaction(HCI)分野の勉強会がプログラムに組み込まれました。
また、環境発電小WGの活動として、湿度変動電池・気温変動発電素子の説明会と実機デモ会も、合同開催しました。

柏センターとオンラインでのハイブリッド開催となったため、現地会場の様子をご紹介します。

第一部
コンソーシアムの人・機械インタラクションWG主査を務める武居淳さん(センシング技術部門 スマートインタラクションデバイス研究グループ長)の進行で第一部がスタート。
今日はセンサ開発に関わる皆さんに、その出口となるであろう分野の研究を紹介したいと話しました。

開会の挨拶 武居淳さん
開会の挨拶をする武居さん


会場となった産総研柏センターについて、産学官連携推進室長の森郁惠さんが概要を紹介。

森郁惠さん

柏センターの紹介をする森さん


見学会では、人間社会拡張研究部門から3つの実験施設をご案内しました。
 
介護機器・介護模擬室についての研究紹介

生活機能ロボティクス研究グループの梶谷勇さんが、*¹2040年問題の話題を振ります。
介護ロボット開発における開発企業が抱いている課題感について説明。
介護・生活模擬環境室にある介護支援機器などを紹介しながら産総研の役割を伝え、グループの研究紹介をしました。

梶谷勇さん
介護支援機器の紹介をする梶谷さん

デモ機器を体験していただきました。
実際に使用する高齢者をイメージしながら、試用されていたのは流石ですね。

介護支援機器を試用

介護支援機器を試用

*¹2040年問題とは、団塊ジュニア世代が高齢者となり、高齢者の人口の伸びは落ち着き、現役世代(担い手)が急減するとされている。厚生労働省HPより
 
 
運動計測・解析・介入によるヒューマンインタラクションデザインの研究紹介

「どなたか、こちらに立ってポーズをとってください!」


運動機能計測室にてデモ体験


身体情報力学研究グループの村井昭彦さんは、入室するなりデモンストレーションから始めました。
モーションキャプチャーを使って、身体にデバイスを装着しなくても身体情報を計測できる技術を紹介するためです。
このあと、グループの研究紹介をしている間にデータ解析が終わり、モニターに計測結果を写して説明をしました。


デモ体験
解析結果を待っています


研究紹介中の村井さん
研究紹介をする村井さん


 
全方位ディスプレイ サービス・フィールド・シミュレータ(SFS)を用いたXRの研究紹介
インターバース研究グループの大槻麻衣さんが、全方位型のディスプレイに囲まれた、ヘッドマウントディスプレイを装着しないバーチャル空間の中で、人の動きや身体情報を計測する技術、その応用先を紹介。


SFSデモンストレーション
サービスフィールドシミュレーター(SFS)の説明をする大槻麻衣さん(写真左手前)


参加者にもSFSを体験いただきました。

SFSデモ体験



第一部 後半へ


 
国立研究開発法人産業技術総合研究所