産総研柏センターのお隣さん、県立柏の葉高校の情報理数科1年生40人が2024年6月17日、「情報産業と社会」の授業の一環として柏センターを来訪、3グループにわかれて約2時間の活動を行いました。
人間拡張研究センターの8つある研究チームの中から「運動機能拡張研究チーム」「スマートセンシング研究チーム」の研究紹介と、研究者とのディスカッションのプログラムです。
理系進学を考えている中高生の皆さんの参考になるよう、見学会の様子をご紹介します。
人間拡張研究センター-人に寄り添い、人の能力を高める技術の研究-
(人間拡張研究センターの紹介をする谷口所長)
人間拡張研究センターでは、人の身体をセンシングしてデータを採り、それを解析して、介入することで、人の運動能力を維持または増強させる技術。さらにその技術を使ったサービスの社会実装までを含めたシステムの開発を行っています。
スマートセンシング研究チーム
人の身体からデータを採るためのセンシングデバイスの開発について説明するのは、武居淳研究チーム長。
人の身体に電子デバイスを着けることがいかに難しいかを説明します。
スマートセンシング研究チームでは、人の体に調和する曲がる・伸びるセンサを作り出す研究をしています。
曲がる・伸びるセンサの作り方の説明、作り方の体験デモをおこないました。
運動機能拡張研究チーム
「健康の押し売りではなく、普段の生活の中で、楽しみながら、気が付くと健康になっていた」の実現を目指す。
研究チームの目標とするところから説明に入った小林吉之研究チーム長。
健康な身体づくりには、継続した運動を取り入れることが大事ですが、わかっていてもなかなか継続できない人が多いのが現状です。
なぜ、継続することが難しいのでしょう。
人の運動機能特性を知るだけではなく、運動を継続するための心理プロセスを知ることも必要です。
また、環境がモチベーションにどう影響するのかなどの検証も必要です。
指標となるデータを採るために必要な技術の開発、柏の葉の街に出て実証実験、実験から得たデータを解析し、論文作成、社会実装のためのサービスの検討。
チームの研究活動について紹介をしました。
また、小林チーム長は高校生に向け、こんなメッセージも伝えていました。
「研究者は、なにも特別な存在ではない」
健康の押し付けにならないように、その人の普段の行動と、その人にとっての価値を通じた健康増進が大切であるという話をしました。
➡ 柏の葉高校情報理数科1年生見学会レポ② ディスカッション編につづく
過去の見学会レポ