津波堆積物が示した、東海・南海地震連動の可能性
太田川低地では4枚の津波堆積物が発見され、放射性炭素年代測定の結果、それぞれの年代は7世紀末頃、9世紀末頃、11世紀から12世紀、15世紀後半から17世紀初頭と推定された。新しい2つは、1096年永長地震と1498年明応地震による津波と考えられる。9世紀末頃の津波は、歴史記録と併せて887年8月22日に南海地震と同時に東海地震が起きたことを裏付ける。7世紀末頃の津波堆積物も東海地震発生を示すが、日時までは特定できないので684年の南海地震と同時かは不明。