置いておくだけで発電
開発した湿度変動電池は、潮解性無機塩水溶液の吸湿作用と塩分濃度差発電を組み合わせることで、湿度変動を用いてmAレベルの電流を取り出すことを可能にした。湿度変動電池は開放された開放槽と密閉された閉鎖槽からなり、両槽には水と潮解性を有するリチウム塩からなる電解液が封入されている。閉鎖槽では電解液の濃度は変化しないが、開放槽では電解液の濃度は湿度に応じて変化する。開放槽と閉鎖槽間での濃度差により、電極間に電圧が発生する。空気中の湿度は昼夜の温度変化などに伴って日内で数十%の変動があるため、置いておくだけでどこでも発電できる。