畜産業の悪臭問題の鍵を握るアンモニア対策
現大気中に放出されたアンモニアはPM2.5など地球規模での環境問題の一因となっている。日本では、大気中に放出されるアンモニアの60 %以上が畜産業(1994年度)によるものであり、畜産業界では、周囲への悪臭対策などの観点から、アンモニアの除去が求められている。これまで畜舎や家畜ふん尿の堆肥化施設から排出される悪臭物質の除去技術として生物脱臭法であるバイオフィルターや土壌脱臭が一部の施設に導入されているが、多量のアンモニアを処理するには大型化・大面積化が必要であり、よりコンパクトな装置が求められていた。加えて、畜舎内環境改善による生産効率の向上も期待されている。