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ホーム > 社会の中で、社会のために~新型コロナウイルス感染症に関連した産総研の取組
「社会の中で、社会のために」を標榜する当所にとって、この世界的な難局を打開し、一刻も早く社会を平常に戻すために挑み続けることは社会的な使命です。また、今まさに日々の生活が営まれている、変容してしまったこの社会の支えになることも同じように重要な使命と考えております。
これらの使命に対して、私たち産総研は最先端の研究開発と他機関との連携、そして、感染の拡大防止に向けた「Stay at Home」に役立つ情報発信などに取り組んでまいります。
新型コロナウイルス感染症対策、拡大防止のため、産業技術総合研究所は以下の研究活動を実施しています。 新たな取組を行い次第、随時更新してまいります。
新型コロナウイルスに関連する産総研の研究開発の概要を2020年9月(第1回)と2021年5月(第2回)に記者の皆様向けに記者懇談会を開催しご説明しました。その際に使用しました資料を掲載します。
2021年5月25日 話題提供内容
2020年9月28日 話題提供内容
産総研は、スタジアムなどにカメラ、レーダー、CO2(二酸化炭素)計測器を設置し、入場者間の平均距離、マスクの有無、応援方法などの行動、CO2濃度の変化などを測定し得られたデータを分析することにより、安全に大規模イベントが開催できるよう指針づくりなどに協力しています。またクラブハウスなどにおいても、どのような活動が密接、密集、密閉になりやすいかを確認することにより感染拡大防止に繋げます。
詳細:
不特定多数の人が利用する公共交通機関の車両内は、3密(密集・密閉・密接)が生じやすい環境であり、換気対策として、窓を開けて走行している車両が多く見受けられます。産総研は、走行時の窓開けなど、換気効果の計測を実施し、事業者の新型コロナウイルス対策の指針などの作成に貢献しています。
産総研は、新型コロナウイルス感染症対策に向けた「治療」「防疫」「創薬」「感染拡大に関わる分析・予測」に関して、革新的ハイパフォーマンス・コンピューティング・インフラ(HPCI)が実施する「新型コロナウイルス感染症対応臨時課題」の公募を通じてAI向けクラウド型計算システムABCIの無償提供を行います。
詳細:https://abci.ai/ja/link/covid-19.html
新型コロナウイルスの感染を確定させるためのPCR検査キットや検査プロトコールの信頼性を向上させるためには、ウイルス遺伝子の定量に関する基準が必要です。このため、現在、産総研を含む各国の国家計量機関等が新型コロナウイルス由来のRNAを対象とした測定能力の国際比較を実施中です。
産総研は、国立感染症研究所等と協力して、既存承認薬の中から新型コロナウイルス治療薬の候補を絞り込み、抗エイズウイルス(HIV)薬ネルフィナビルと白血球減少症治療薬セファランチンの併用により効果的に新型コロナウイルスを排除できる可能性をコンピュータ解析により見出しました。
産総研で開発した「迅速」・ 「小型化」を目指した新規PCR技術は、短時間のうちに細菌・ウイルスを同定できる小型の超高速遺伝子定量装置「GeneSoC」に活用され、国内の医療機関で実利用が進められています。引き続き、より確実で信頼性の高いウイルスの検出装置の開発を実施します。
COVID-19を初めとする感染症において、早期発見・早期治療によって患者の負担を低減することに加え、感染拡大を防止する観点からも、迅速診断技術の開発・改良は最重要課題です。そのため、信頼性の高い迅速PCR診断システムの開発、およびELISAによる簡便・迅速抗体検査の社会実装を目指します。この研究開発は、令和2年度補正予算事業「ウイルス等感染症対策技術の開発」において、緊急性が高く、かつ早急に取り組むべき課題として支援されることが決定しました。
AIは、治療薬開発、感染シミュレーション、遠隔環境整備など、さまざまな側面で新型コロナウイルス感染症対策に貢献できる技術です。産総研は、国立研究開発法人 理化学研究所(理研)、国立研究開発法人 情報通信研究機構(NICT)とともに、人工知能(AI)の研究開発に関する統合的・統一的な情報発信や、AI研究者間の意見交換の推進を目的に、“人工知能研究開発ネットワーク(AI Japan)”を設立し、活動を行っています。AI Japanでは、会員である大学・公的研究機関が現在進めている「新型コロナウイルス感染症対策に関連するAIを活用した研究開発」について取りまとめ、その取り組みをウェブサイトにて公開しています。産総研は、10件の取り組みを紹介しています。
本プロジェクトにおいて、当所の研究者が2020年度の2つのリサーチクエッション(RQ2「接触機会低減」のための「ICT、IoTの活用」及びRQ4「第二波対策」として必要な「感染予測・対策の効果の検証」)に関した研究成果を報告しています。 詳細は、内閣官房「COVID-19 AI・シミュレーションプロジェクト」のHPをご確認ください。
東海大学代々木キャンパス内(東京都渋谷区)の観測タワー上での大気組成の高精度観測に基づいて、新型コロナウイルス感染拡大に伴う2020年4-5月の緊急事態宣言期間における代々木街区の二酸化炭素(CO2)排出を排出源別に評価した。解析結果から、同宣言下のCO2排出総量は、例年と比較して約20%低下しており、その主要因は自動車などの石油消費の減少(約40%)であること、一方で外出自粛の影響により都市ガス消費は若干増加(約20%)したことが示された。
詳細:https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2021/pr20210730/pr20210730.html
新型コロナウイルス感染症対策や新型コロナウイルスによる新たな生活様式に関連して産総研が取り組みをはじめた技術シーズについて、産学官のさまざまなレイヤーとの連携に向けたきっかけ作りを目的に技術シーズ集としてまとめました。
2020年5月7日、新型コロナウイルス感染症によるロックダウン(都市封鎖)解除直後にインドの化学工場からスチレンガスが漏洩し、住民10数名の命が失われる事故が発生しました。この事故の原因として、工場内でスチレンが放置され重合反応が起きたことによりスチレンガスが発生した可能性が考えられています。事故から学び、そこで得られた教訓を生かして安全を向上させる研究を続けている産総研エネルギー・環境領域の安全科学研究部門は、同様の事故の防止のため、この事故における3つの問題点を抽出し、それぞれについてリスクを低減し事故を防ぐための「現場保安チェックポイント」を提言しました。
詳細:https://sanpo.aist-riss.jp/riscadnews/2020/05/p6210/
2019 年末から流行が始まった新型コロナウィルス感染症 COVID-19 は私たちの生活様式を大きく変容させつつあります。現在は感染収束に向けた取り組みが最も重要ですが、完全収束に至るまでの期間(ウィズ・コロナ、With Corona)、さらに収束後(ポスト・コロナ、Post Corona)の生活・労働・産業・社会のあり方についても、今後検討を進める必要があります。産総研 情報・人間工学領域の人間拡張研究センターでは、一般的に想定されているデスクワーク中心のテレワークのみならず、特にコロナウイルスの影響が大きい、接客、エンターテイメント、教育、観光サービス等の対人サービス分野にもテレワークを拡張する方向性を示すため、提言レポート「拡張テレワークとその展望:ポスト・コロナ社会を見据え、新しい働き方を支える技術」を作成し、公開しています。
詳細:https://unit.aist.go.jp/harc/telework.html
2020年2月から3月に「新型コロナウイルスに花崗岩が効く」との噂が流れ、インターネットのフリーマーケット・サイトでは、実際に花崗岩が高い値段で売り出されました。産総研 地質調査総合センターは、テレビ・新聞の取材に対して、噂になっている花崗岩の新型コロナウイルスへの効果には科学的な根拠が無いことを述べ、正しい知識の普及に努めました。花崗岩は地下でマグマが固まった岩石のうち、二酸化珪素(SiO2,水晶の成分)の多いものです。ゆっくり固まったので石英、長石、黒雲母などの粗い結晶からできています。墓石、建材などによく使われる石で、珍しい石ではありません。
詳細:https://www.gsj.jp/Muse/hyohon/rock/r19388.html
新型コロナウイルス感染症拡大に伴って学校の休校などの措置が取られるなか、お子様から大人の方までご自宅で楽しめる情報の発信を拡充しました。
キッズ向けコンテンツとして提供しておりました「さんそうけんサイエンスタウン」のデザインをリニューアルするとともに、産総研が発信しているさまざまなコンテンツをまとめました。 工作やロボットの動画、そして、講談社ブルーバックスとコラボレーションした「さがせ!おもしろ研究!ブルーバックス探検隊」や研究者が最先端のサイエンスをやさしく解説する科学イベントの動画など、お子様から大人の方までお楽しみいただけるコンテンツをまとめています。
産総研は日々の研究開発から生まれる成果をプレスリリースしています。研究成果にはもちろんそれを研究開発した研究者がいますが、一般公開などの科学イベント以外では、なかなか一般の方が接する機会がないと思います。 「研究者が語る!1分解説」ではプレスリリースの一部で研究者自身がその成果をできるだけわかりやすくみなさまにお届けします。