[次第] (敬称略)
開会挨拶(13:30~13:35)
産業技術総合研究所 中国センター 所長 田澤 真人
講演1(13:35~14:05)
「全ての光を吸収し、耐久性も併せ持つ究極の『暗黒シート』」
産業技術総合研究所 物理計測標準研究部門
応用光計測研究グループ 研究グループ長 雨宮 邦招
黒色材料は、装飾や、映像分野・分光分析での乱反射防止用など幅広い用途がありますが、100%に近い光吸収率の従来材料は耐久性に乏しいものでした。産総研が昨年、開発に成功した「暗黒シート」は、イオンビーム加工で作製した鋳型を元に、ミクロな凹凸「光閉じ込め構造」をシリコーンゴムなどの表面に転写形成したもので、紫外線~可視光~赤外線の全域で99.5%以上の光を吸収し、一般環境でも使用可能な耐久性も実現しました。
講演2(14:05~14:35)
「木材由来成分(改質リグニン)を用いた自動車部材開発」
産業技術総合研究所 化学プロセス研究部門 首席研究員 蛯名 武雄
スギチップ等からエチレングリコールを用いた酸加溶媒分解で改質リグニンを取り出す方法を森林総合研究所が開発しました。産総研はこの改質リグニンを耐熱フィルム、ガスケット、自動車内外装部品などに応用する研究を進めてきました。自動車内外装部品としてはガラス繊維強化プラスチックの含侵樹脂の一成分として改質リグニンを用い、ボンネット・ドアトリム等の部品を作製し、試験車両に取り付け公道走行試験を実施しています。
休憩(14:35~14:40)
講演3(14:40~15:10)
やまぐちブランド技術研究会(技術革新計画承認企業)からの講演
「サポイン事業による金属3Dプリンタと加工技能データによる金型製造」
高橋鉄工株式会社 専務取締役 高橋 亨
金属3Dプリンタの特徴のひとつである複雑形状の造形技術と、従来の機械加工に関する技能データを活用してダイカスト金型に応用した事例を紹介します。またサポイン事業で取り組んだ金属3Dプリンタで造形した製品の仕上げ加工の課題や専用工具の開発について紹介します。
講演4(15:10~17:05)
山口県産業技術センター技術報告会(各グループ15分程度)
(1)「金属積層造形技術を用いた金型製造に関する研究」
企業支援部 加工技術グループ 村川 収
3Dプリンタなどに代表される付加製造技術(Additive Manufacturing)は設計自由度の高さから従来の製造方法に比べ飛躍的な機能向上が見込まれます。その活用方法のひとつである「金型製造」に関する研究について紹介します。
(2)「設計制御グループでのIoT関連取組事例の紹介」
企業支援部 設計制御グループ 池田 悟至
設計制御グループがこれまでに取り組んできたIoT関連の取組事例を紹介します。
(3)「フグ類魚種鑑別のための画像解析技術の開発」
企業支援部 電子応用グループ 阿野 裕司
平成28年度~平成31年度まで水産大学校が代表で実施した「下関の「ふく」の差別化と輸出拡大のためのIT利用「めきき」技術の開発」において、フグ類身欠きから魚種鑑別を行うために必要な画像解析技術の開発を行ったので、その研究開発の内容を報告します。
(4)「材料技術グループの表面技術への取り組み」
企業支援部 材料技術グループ 福田 匠
材料技術グループにて実施している表面技術関連の技術支援内容の紹介、およびCVD、PVD等乾式表面処理技術関連の研究開発事例について報告します。
(5)「プラスチックを燃焼させないリサイクル」
企業支援部 環境技術グループ 宮崎 翔伍
プラスチック廃棄物をプラスチック、化学原料としてリサイクルする支援事例と技術シーズを報告します。
(6)「衝撃緩和帽子の開発」
企業支援部 デザイングループ 田村 智弘
幼稚園や保育園児の頭部を怪我から守るための帽子(衝撃緩和帽子)を企業と共同開発するにあたり、製品企画、試作及び機能性評価を行ったので紹介します。
(7)「ワサビの未利用部位の素材化とその利用例」
企業支援部 食品技術グループ 半明 桂子
山口県で生産される畑ワサビは、茎(葉柄)をチューブワサビの原料として出荷するため、葉や根が未利用資源となっています。そこで、葉や根について、ワサビの特徴である辛み成分に着目した食品の素材化とその利用例を紹介します。
閉会挨拶(17:05~17:10)
山口県産業技術センター 理事長 木村 悦博
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