独立行政法人 産業技術総合研究所 セラミックス研究部門【部門長 亀山 哲也】 メソポーラスセラミックス研究グループ【グループ長 野浪 亨(のなみとおる)】とエコデバイス株式会社【東京 港区 社長 杉原慎一】は、可視光応答型酸化チタン光触媒の表面をアパタイトで被覆した多機能性の複合材料を共同で開発した。この複合材料は、(1)紫外線だけでなく可視光にも反応するため室内でも効果がある、(2)樹脂や紙、有機系塗料にも混合できる、(3)アルデヒド類等のシックハウス症候群の原因になる有機物質や細菌の吸着・分解能が極めて高い、(4)親水性が高い、といった特徴を有することから、従来の酸化チタン光触媒の難点をほとんど克服したものである。
世界的にも大きな関心事となることが予想され、従来の光触媒に置き換わり得る可能性がある。
アパタイト被覆可視光応答型酸化チタンとは、通常の酸化チタン光触媒と異なり可視光(青、緑色等)に反応し各種有害物質に対し分解能力を持つ可視光応答型酸化チタンにアパタイト(リン酸カルシウム)を被覆したものである。
本複合材料は、以下の特徴を有する。
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アパタイトの防護作用でアクリル、メラミン、フッ素樹脂等の有機性の塗膜、繊維等を光触媒作用で壊さない。
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アパタイトの吸着能力でウイルス、各種菌類、極性ガス(窒素酸化物、アルデヒド等)を大幅に増大し、さらにアパタイト自身が親水性であるので結果として複合材料としても親水性が向上した。
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可視光で性能を発揮する、つまり室内環境で使用することができる。
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可視光応答性は劣化することなく長期間安定である。
産総研 野浪グループ長らは、容易に製造できることからすぐにでも応用が可能であり、従来の光触媒の問題点を克服した画期的な新素材と考えており今後の応用拡大を期待している。
この複合材料の製造、販売はエコデバイス株式会社が行う。
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