受賞

2025/05/15

飯島澄男名誉フェロー、「キング・ファイサル国際賞」を受賞 ―カーボンナノチューブの先駆的発見と、その学術的インパクト・応用可能性が高く評価―

2025年4月14日、サウジアラビア・リヤドにて「キング・ファイサル国際賞」の授賞式が開催され、産業技術総合研究所の飯島澄男名誉フェローが本賞を受賞し、現地での授賞式に出席しました。

また、「産業標準化貢献者表彰(イノベーション・環境局長表彰)」を丹羽 一樹(計量標準総合センター 物理計測標準研究部門 量子計測基盤研究グループ 研究グループ長)、服部 浩一郎(企画本部 知財・標準化推進部 部長)、水野 耕平(計量標準総合センター 計量標準普及センター 計量研修センター 研究主査)の3名が受賞しました。

経済産業省が主催する表彰式が、令和6年10月8日に東京都千代田区の都市センターホテルにて行われました。

受賞者の写真

受賞者写真
(中央:飯島澄男 名誉フェロー)


 

「キング・ファイサル国際賞」は、「アラブのノーベル賞」とも称され、1979年にキング・ファイサル財団により創設された国際的な賞です。医学や科学などの5分野において顕著な功績をあげた個人または団体に授与され、日本人の受賞は飯島名誉フェローで6人目となります。

飯島名誉フェローは、電子顕微鏡を用いてカーボンナノチューブを先駆的に発見し、この革新的な成果により、「カーボンナノチューブ」というまったく新しい一次元炭素材料の研究分野を確立しました。この発見は、固体物理学や材料科学といった基礎研究に強いインパクトを与えるとともに、ナノテクノロジーの発展にも大きく貢献しています。

さらに、同名誉フェローの研究は、エレクトロニクス、エネルギー貯蔵、バイオ医療など、幅広い分野における実用的応用の可能性を切り拓き、科学的発見の枠を越えて応用研究の未来にも大きな影響を与えています。

こうした基礎から応用に至るまでの先駆的な業績が高く評価され、今回の受賞につながりました。