令和3年3月9日に茨城大学本部において、第31回つくば賞の表彰式が行われ、地質調査総合センター 羽田裕貴 産総研特別研究員が、茨城大学大学院理工学研究科 理学野 地球環境科学領域 岡田誠教授、国立極地研究所 地圏研究グループ 菅沼 悠介准教授とともに受賞しました。
つくば賞は、一般財団法人茨城県科学技術振興財団とつくばサイエンス・アカデミーが主催しているもので、茨城県内において、科学技術に関する研究に携わり、世界的な評価を受けた顕著な研究成果を収めた者を表彰することにより、科学技術の振興に寄与することを目的として創設された賞です。
【受賞の対象となった研究主題】
我が国初の地質時代名称「チバニアン」承認の礎となった地磁気逆転および古海洋変動復元に関する研究
【受賞内容】
岡田氏らは、千葉県市原市の地層断面「千葉セクション」において、中期更新世(77.4万年前~12.9万年前)における地磁気逆転と海洋環境変動を、極めて高い時間解像度で明らかにした。本成果により、前期更新世と中期更新世との境界が世界で最も明瞭に保存されていることが国際地質科学連合(IUGS)に承認され、GSSP(国際境界模式 層断面とポイント)が千葉セクションに設定された。これより、中期更新世に対する地質時代名称が「チバニアン」とされ、初めて日本の地名が地質時代名称に採用されることとなった。これら一連の研究成果はGSSP承認のみならず、今後の古地磁気、古気候、古海洋分析に関わる研究に大きな影響を与えることが期待される。
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一般財団法人茨城県科学技術振興財団ホームページより)
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表彰式の様子
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