平成23年10月13日につくば国際会議場において、第22回つくば賞・第21回つくば奨励賞の表彰式が行われ、つくば賞に糖鎖医工学研究センターの成松久研究センター長が、つくば奨励賞(若手研究者部門)に活断層・地震研究センター海溝型地震履歴研究チームの澤井祐紀主任研究員が受賞しました。
つくば賞・ つくば奨励賞は、財団法人茨城県科学技術振興財団とつくばサイエンス・アカデミーが主催しているもので、茨城県内において、科学技術に関する研究に携わり、世界的な評価を受けた顕著な研究成果を収めた者を表彰することにより、科学技術の振興に寄与することを目的として創設された賞です。
つくば賞
成松久研究センター長
受賞テーマ:「糖鎖研究の基盤ツールの開発から実用化にいたるまでの一連の戦略的研究」
受賞内容:成松研究センター長は、糖鎖研究科学における中心的な推進者として、糖鎖研究に必要な基盤技術と研究リソースの開発から始まり、疾患に関わる糖鎖バイオマーカー開発にまで研究を進展させている。特に、糖鎖合成に関わる様々な糖転移酵素などの糖鎖関連遺伝子の網羅的発見から、それらを用いた糖鎖合成法や糖鎖構造解析技術などの基盤技術の開発ならびに糖鎖科学データベースの構築などに中心的な役割を果たして来たことは、日本および海外における糖鎖科学の発展に大きな貢献を行って来ており、高く評価されている。
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成松久研究センター長(中央) |
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つくば奨励賞(若手研究者部門)
澤井祐紀主任研究員
受賞テーマ:「沿岸域の堆積物を用いた巨大地震の履歴解明に関する研究」
受賞内容:海溝型巨大地震の連動的破壊は数百年単位の再来間隔で発生するので、その切迫性や規模の予測は歴史上の記録が少なく困難であった。澤井主任研究員は、過去の巨大津波が沿岸に残した津波堆積物に注目し、巨大津波の再来間隔と浸水域を明らかにしてきた。さらに、種によって成育分布が異なるという珪藻類の生態学的な特徴を利用し、現在と化石の珪藻群集を比較し、数百年前の地殻変動を高精度で復元する方法を開発した。この研究は、地震・津波の長期予測に貢献するものであり、国際的に高く評価されている。
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澤井祐紀主任研究員(中央) |