産総研 - ニュース 受賞

2013/07/29

第27回 独創性を拓く 先端技術大賞を受賞

エネルギー技術研究部門 竹内 大輔 上級主任研究員および牧野 俊晴上級主任研究員、加藤 宙光 主任研究員、小倉 政彦 主任研究員、大串 秀世 招聘研究員、大橋 弘通 元招聘研究員、山崎 聡 総括研究主幹は、独立行政法人物質・材料研究機構 小泉 聡 主幹研究員および国立大学法人東京大学 八井 崇 准教授とともに、平成25年7月23日に第27回 「独創性を拓く 先端技術大賞」のフジサンケイビジネスアイ賞を受賞しました。

 「独創性を拓く 先端技術大賞」は、「科学技術創造立国」の実現に向け、優れた研究開発成果をあげた全国の理工系学生と企業の若手研究者、技術者を表彰する制度です。

第27回独創性を拓く先端技術大賞を受賞者の写真

(後列左から) 加藤主任研究員、山崎総括研究主幹、牧野上級主任研究員
(前列左から) 大串招聘研究員、東京大学八井准教授、竹内上級主任研究員、大橋元招聘研究員

受賞テーマ:ダイヤモンド半導体特有の負の電子親和力を利用した超高耐圧高効率小型真空パワースイッチの研究開発

研究業績の概要: 
 電力系統への再生可能エネルギーの導入やスマートグリッド構想を実現するためには、電圧・電流・周波数を変換、制御する小型のパワースイッチが必要です。シリコンなどの固体である半導体よりもさらに絶縁耐圧に優れる真空を利用した革新的な超高耐圧高効率小型パワースイッチを開発しました。

 真空をスイッチ素子に用いるには、スイッチがオンのときに真空に電流を流す電子放出源が必要です。その素材にダイヤモンド半導体を採用した真空パワースイッチを開発しました。動作検証で、10kVの電圧でパワースイッチとして機能することを確認しました。100kVほどの高電圧に耐えられる真空パワースイッチを作れば、理論的に従来の10分の1の大きさの大電力変換装置が可能になります。将来、日本近海の洋上風力エネルギー導入や日本列島間での効率的な送電などに貢献できます。