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お知らせ記事2017/10/26

「矢崎総業-産総研 次世代つなぐ技術 連携研究ラボ」を設立
-新規ナノ材料を活用した次世代高性能・高信頼性接続技術の確立を目指す-

 矢崎総業株式会社【代表取締役社長 矢﨑 信二】(以下、矢崎総業)と国立研究開発法人 産業技術総合研究所【理事長 中鉢 良治】(以下、産総研)は、10月26日に、産総研 材料・化学領域内に「矢崎総業-産総研 次世代つなぐ技術 連携研究ラボ」を設立いたします。

 矢崎グループの製品に共通するコンセプトである「つなぐ」を冠した本連携研究ラボにおいて、次世代高性能・高信頼性接続技術の確立を目指します。

背景

 今後、一層その普及が見込まれるハイブリッド自動車や電気自動車においては車載システムの高電圧・大電流化が進むものと思われます。また、自動運転やコネクテッドカーなど未来のクルマにおいては、車載システムへの信頼性がこれまでにないレベルで求められるものと思われます。こうした要求に対応していくためには、車載システムの基盤としての接続技術の性能および信頼性を抜本的に高めていく必要があります。

連携研究ラボの概要

 本連携研究ラボは、オープンイノベーションの実現を目指し、企業と産総研の加速・集中的研究開発を実現するために2016年4月に制定された産総研連携研究室制度を活用したもので、産総研のつくばセンターを拠点とします。

 矢崎総業は自動車部品事業を重点領域とし、自動車用ワイヤーハーネスの世界トップクラスのサプライヤーとして接続技術をコアとした製品開発に豊富な実績があります。一方で産総研は、新規ナノ材料の合成・デバイス化・評価・理論解析に関する技術を蓄積しています。両者が連携することで、新規ナノ材料を活用し、未来のクルマに対応可能な高性能かつ高信頼な「つなぐ」技術の研究開発を推進していきます。

連携研究ラボの概要図

10月24日東京にて開催された発足式に参加した関係者一同の写真
10月24日東京にて開催された発足式に参加した関係者一同
(中央右)清水 哲夫連携研究ラボ長(産総研)、(中央左)白須 賢治副ラボ長(矢崎総業)

  1. 名称:   矢崎総業-産総研 次世代つなぐ技術 連携研究ラボ
  2. 場所:   産総研 つくばセンター
  3. 研究体制: 連携研究ラボ長 清水哲夫(産総研 ナノ材料研究部門
          連携研究副ラボ長 白須賢治(矢崎総業株式会社 技術研究所)
  4. 人員:   計15名程度

用語の説明

◆コネクテッドカー
コネクテッドカーとは、情報端末としての機能を有する自動車のことです。自動車の内部に取り付けられたセンサーにより取得した車両状態や周囲の状況などのさまざまなデータを、ネットワークを介して集積・分析することで安全性や快適性に加えて新たな価値を生み出すことが期待されています。[参照元へ戻る]
◆ワイヤーハーネス
自動車には、クルマの基本性能(走る・曲がる・止まる)や安全性、そして利便性や快適性を可能にするさまざまな電子機器が搭載されています。これらはいずれもバッテリーからの電力と制御信号によって動作します。この電力と信号の伝送を担っているのが「ワイヤーハーネス」です。[参照元へ戻る]