本年4月1日付けで、国立研究開発法人 産業技術総合研究所【理事長 石村 和彦】(以下「産総研」という。)は、総合力を発揮するための実効的なガバナンスを確立するために、組織運営体制の見直しを行いました。近年、日本企業は、中長期的な企業価値の向上を図るため、「経営と執行の分離」など会社法改正やコーポレートガバナンス・コードの策定等に基づいたコーポレートガバナンス改革に取り組んでいます。産総研においても、これまで継続的にガバナンスの強化に取り組んでまいりましたが、今回の適切な意思決定を担保する取り組み及び総合力発揮に向けた執行機能の強化により、産総研の価値向上を図っていきます。
1. 適切な意思決定を担保する取り組み
理事長の意思決定を補佐するために設置している産総研の理事会は、法人全体の経営に関する重要事項の審議に重点を置くとともに、外部からの客観的な視点をより取り入れるため、柳 弘之氏(ヤマハ発動機株式会社 取締役会長)を新たに理事(非常勤)へ招聘しました。現任の小島 啓二理事(株式会社日立製作所 代表執行役 執行役副社長)と併せて、外部の理事(非常勤)が2名体制となります。また客観的に執行を監視する機能を強化するため、理事がいわゆる事業部門の長(例えば、領域の長など)を兼務しないこととするとともに、理事の人数を10名(内部9名、外部(非常勤)1名)から5名(内部3名、外部(非常勤)2名)へスリム化を図りました。
2. 総合力発揮に向けた執行機能の強化
産総研の研究全体の責任者として研究開発責任者を置き、産総研の研究開発の全体最適化を図り、総合力を発揮する体制を整えました。特に、第5期中長期計画期間で最重要なミッションとして掲げた「世界に先駆けた社会課題の解決」に向けて、産総研が7つの研究領域を有する総合研究所であることの強みを生かし、研究開発責任者のもと領域間融合による研究を進めていきます。同様に、総務や安全管理など組織運営の責任者として運営統括責任者を置き、研究開発責任者と運営統括責任者の連携のもと、組織運営機能も含めた総合力の発揮を図ります。
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