国立大学法人 一橋大学【学長 蓼沼 宏一】(以下「一橋大学」という)と国立研究開発法人 産業技術総合研究所【理事長 中鉢 良治】(以下「産総研」という)は、「文理共創」を軸とした産学官連携・協力に関する協定を平成28年10月12日に締結した。
本協定に基づき、一橋大学と産総研が、それぞれの強みを活かして連携することによって、日本発のイノベーション創出への貢献を目指す。
具体的には、①文理共創型コンサルティングと②高度経営人材の育成に取り組み、両機関が企業と連携して共に取り組みを実践するイノベーション共創の場を実現する。
最先端の科学技術に関する研究開発を行い、産業界への技術の橋渡しを行ってきた産総研が、今般、特定国立研究開発法人に指定されたことを機に、社会科学の教育研究で実績を有する一橋大学と、文系の世界と理系の世界が共創してイノベーション創出に取り組む「文理共創」による新たな次元の産学官連携を目指して社会貢献を果たすことで両機関が合意し、協定締結に至った。
協定に基づき、両機関による文理共創型コンサルティングおよび高度経営人材の育成を実施する。これらの取り組みを通して、イノベーション共創の場を実現する。
① 文理共創型コンサルティング
産総研で平成27年度から開始した技術コンサルティング事業を、社会科学的知見を有する一橋大学と共に行うことによって、未来のビジネスを企業と共に創造する「文理共創型コンサルティング」を実施する。
従来、産総研が企業に対して行ってきた技術的なコンサルティングに加え、一橋大学はマーケティング、金融、会計、経営、法律などの観点からコンサルティングを共に行い、将来技術から予測したビジネスモデルやビジネス実現可能性を踏まえた開発方針などを企業に提案し、未来のビジネスを創造する。
② 高度経営人材の育成
企業の文系、理系の幹部候補者を対象に、経営と技術の両面から教育・研究を実施し、イノベーションを創出できる高度経営人材を育成する。一橋大学が経営の教育を、産総研が技術の教育をそれぞれ担当するだけでなく、最先端技術の経営的意義を議論したり、イノベーションを創出する経営について討論したりする共創での教育を実践する。
具体的には「イノベーション・マネジメント博士課程」や「CTOエグゼクティブ教育プログラム」などの各種教育プログラムを開発し、技術を理解できるCEO(最高経営責任者)や経営ができるCTO(最高技術責任者)を産業界に送り出す。
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(左)産総研 中鉢理事長 (右)一橋大学 蓼沼学長 |
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協定締結式の様子 |