欧州のサイバーセキュリティー機関European Network for Cyber Security 【最高技術責任者Klaus Kursawe】(以下「ENCS」という)と国立研究開発法人 産業技術総合研究所【理事長 中鉢 良治】(以下「産総研」という)情報技術研究部門【研究部門長 田中良夫】は、IoTシステムのサイバーセキュリティー対策の開発と普及を目指し、2015年8月12日にスマートメーターとスマートグリッドを含むIoTシステムのサイバーセキュリティーについての情報交換や研究交流に関するLetter of Intent(LOI、確認書)を締結した。
ENCSは欧州全域を対象とした電力・エネルギー供給に関するサイバーセキュリティー向上に取り組む非営利機関であり、現在は特にスマートグリッドやスマートメーターに関連した問題に取り組んでいる。一方、産総研は、我が国のスマートメーターのサイバーセキュリティー対策を強化するべく電力事業者と連携してセキュリティーガイドラインの策定を進めている。今回のLOIにより、先行する欧州のスマートグリッドのサイバーセキュリティー関連情報をENCSから得るとともに研究交流を実施することで、セキュリティーガイドラインの内容の充実を目指している。産総研からはガイドライン策定を通じて得た知見をENCSにフィードバックすることで、ENCSの活動をサポートする。さらにENCSと産総研の協力を推し進めることで、サイバーセキュリティー向上の取り組みをIoT技術全体に適用し、社会の安全・安心を支える成果を生み出すことを目指す。