独立行政法人 産業技術総合研究所【理事長 中鉢 良治】(以下「産総研」という)は、産総研の研究施設と成果の一体的な利用を促進するため、新たな共用施設利用制度の運用を平成25年12月1日より開始し、企業などに利用しやすい制度とした。本制度では、LSI量産工場に匹敵し、国内公的研究機関では最大規模のスーパークリーンルーム産学官連携研究棟(以下「SCR」という)を当面の利用対象とし、企業などにおける研究開発に関連した事業活動での一層の活用と、産総研のオープンイノベーションハブ機能の強化を目指す。本制度は、つくばイノベーションアリーナナノテクノロジー拠点(TIA-nano)事業強化の一環として整備され、特にSCRの利用促進により、半導体関連企業などへの研究開発支援の充実と促進が期待される。
今回の制度での対象施設・装置は、SCRに設置されている約100台の半導体製造装置であるが、今後、産総研の研究成果が活用されている他の大型研究施設、特殊装置などにも適用の範囲を広げていく予定である。
本制度の主な特徴は以下の通りである。
1.利用約款に基づいた申請・回答ベースの簡便な利用手続き
2.利用により発生した知的財産権は原則として利用者に帰属
3.明瞭な秘密情報管理ルールの遵守
4.単価表ベースによる利用料金で、利用コストの見通しが容易