産総研 - ニュース お知らせ

お知らせ記事2011/04/01

横浜市立大学と産業技術総合研究所が協定を締結
-創薬研究をはじめとする広範な連携を目指して-

ポイント

  • 横浜市大と産総研が創薬研究をはじめとする異分野融合領域において連携・協力
  • 創薬および医療への貢献を視野に入れ研究開発を共同して推進
  • 異分野融合研究に貢献できる人材を協力して育成

概要

公立大学法人 横浜市立大学【理事長 本多 常高】(以下「横浜市大」という)と独立行政法人 産業技術総合研究所【理事長 野間口 有】(以下「産総研」という)は、日本の学術研究、産業技術の振興、ならびに地域産業の活性化に寄与することを目指して、創薬研究をはじめとする異分野融合領域において、相互の長所・得意分野を持ち寄ることにより協力し、総合力を発揮するための連携・協力の推進に関する協定を、平成23年4月1日に締結した。

本協定により、横浜市大と産総研は共同研究を推進するとともに、研究施設・設備の相互利用の促進および研究交流を進め、人材育成や成果普及活動を協力して行う。

本協定による連携体制図。連携推進協議会を設置し、創薬、医療へ貢献すべく連携する。
本協定による連携体制図

経緯

横浜市大は、学部として医学部と国際総合科学部、大学院として医学研究科、生命ナノシステム科学研究科、都市社会文化研究科、国際マネジメント研究科、および2つの附属病院を持ち、教育重視、学生中心、地域貢献を大学の理念として、教育・研究・医療に取り組んできた。

産総研は、環境・エネルギー、ライフサイエンス、情報通信・エレクトロニクス、ナノテクノロジー・材料・製造、標準・計測、地質の6分野を持ち、具体的な研究課題に分野の異なる研究者が幅広く参画できる総合的な体制を確立して、研究シーズをイノベーションに結びつける橋渡し研究に取り組んできた。

横浜市大と産総研は、これまでに共同研究、委託研究、技術研修生受け入れ、研究者受け入れなどを実施しているが、これまでの研究協力をより一層発展させ、相互の特長・強みを生かした異分野融合による広範な連携・協力を推進するために、包括的な連携・協力の推進に関する協定を締結する準備を行ってきた。

協定の内容

  • 日本の学術研究および産業技術の振興、地域産業に貢献
  • 共同研究の推進、研究交流および人材交流、教育・人材育成の相互支援
  • 緊密な連携・協力を推進するために連携推進協議会を設置
  • 有効期間は平成25年度までで、双方合意の上で更新可能

今後の予定

本連携・協力の推進に関する協定においては、横浜市大生命ナノシステム科学研究科のタンパク質などの構造解析技術と産総研バイオメディシナル情報研究センターの創薬基盤技術を組み合わせた創薬研究に関する連携を進める。また、さらなる展開として、連携推進協議会において新たな幅広い医工連携についても検討を始める。

補足

本連携・協力の推進に関する協定は、平成23年3月中に締結する予定だったが、東北地方太平洋沖地震の影響により締結を延期していた。