独立行政法人 産業技術総合研究所【理事長 吉川弘之】(以下、産総研) 東北センター【所長:加藤碵一】(以下、産総研東北センター)は、研究シーズと産業ニーズのマッチングを図るため、新たなプラットホームとして 『グリーンプロセスインキュベーションコンソーシアム』 (以下、GIC) を発足させる。
産総研東北センターは、政府が掲げる循環型社会対応産業の実現を図るため、平成15年度より産学官連携強化・促進に基づくプロジェクト 《グリーンプロセス・プログラム》 構想をうちだし、種々の活動を推進してきた。
今回のGIC構想は、この度、4月に新たに設立された研究ユニット「コンパクト化学プロセス研究センター」【研究センター長:水上富士夫】を中心に、これまでの産総研東北センターの研究活動や成果を継承しつつ、研究シーズと産業ニーズのマッチングを図るため、新たなプラットホームとして発足させるものである。
GICには、今回設立したコンパクト化学プロセス研究センターや東北大学等の研究機関、更には、実用化を目指す広範な業種企業が会員として結集するもので、各々の研究機関が得意とする“超臨界流体利用技術”、“膜利用技術”、“マイクロリアクター技術”等の技術シーズを参加する企業のニーズに具体的に結びつけ、新たな産業を創造する場である。
標記コンソーシアムの発足総会・式典が、4月27日(水)13時30分から、仙台ホテルで行われる。
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グリーンプロセスインキュベーションコンソーシアム概念図
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これまで産総研東北センターは、平成15年4月に循環型社会対応産業の実現を目指し、産学官連携強化・推進による《グリーンプロセス・プログラム》をスタートさせ、その一環として、超臨界流体技術利用の実用化促進のための超臨界インキュベーションコンソーシアム(以下、SIC)を設立し、さらに16年4月には、膜利用技術の実用化拡大を目指したメンブレンインキュベーションコンソーシアム(以下、MIC)を設立し、精力的な活動を積み重ねてきた。
GICは、「コンパクト化学プロセス研究センター」の設立に伴い、SICおよびMICの基本コンセプトおよび活動成果を継承の下、 新研究センターの研究目標に適う、研究シーズと産業ニーズのマッチングを図る新たなプラットホームとして位置づけられる。
GICは、産学官連携により、実用化意識を明確にして、化学プロセスの研究を工業化技術研究まで成熟させ実施する新しい技術体系である “エンジニアリング研究体系”を強化・進展させ、次世代の物質循環システム構築のための分散型適量生産プロセスの確立に資することをミッションとする。具体的には、超臨界流体技術および無機系膜技術に関する基礎研究にとどまらず、それらのプロセスへの応用・システムの確立等具体化・周辺技術の開発に至る実用化研究を遂行するものである。
GICは、コンパクト化学プロセス研究センター、東北大学等の研究機関と実用化を目指す広範な業種企業を会員として結集し、施設・人材・アイデアを創生、共有することにより、効率的かつ速やかに、コンパクト化学プロセス研究センターの研究シーズである超臨界流体利用、膜利用プロセスを環境負荷低減型産業技術として、実用化・普及拡大の道筋の構築を目指す。
GICは、「研究シーズとニーズのマッチング促進」を主要テーマに、情報交換、意見交換のための研修セミナーを活動主体とし、共同研究プロジェクト設置を推進支援することを基本とする。
さらに、東北産業クラスター計画の効果的実現を目指す東北経済産業局、自治体、および東北地域企業等の会員参加により、東北地域産業の創出・活性化の目標共有化、情報共有化の下、東北地域産学官連携に関する一層の強化、促進を可能なものとする。
シーズ会員については、コンパクト化学プロセス研究センター研究員はもとより、連携大学院を提携している東北大学、山形大学、日本大学、北陸先端科学技術大学等、東北地区の公設研等の研究機関の多くの研究者が参加登録を表明している。
ニーズ会員に関しては、従来のSIC会員、MIC会員、および新規加入企業を合わせて100社近くの企業が入会登録の見込み。
また、特別会員としては、東北経済産業局、宮城県、仙台市、東北経済連合会、中小企業基盤整備機構などの参加が期待される。
4月27日(水曜日)13時30分から17時 仙台ホテル 3階「青葉」