産総研 - ニュース お知らせ

お知らせ記事2004/05/06

産総研 株式会社フォーティ科研をAISTベンチャー企業に認定

ポイント

  • 平成16年4月8日付けで株式会社フォーティ科研をAISTベンチャー企業に認定。
  • 同社の認定は産総研全体では31番目。中部センターでは4番目となる。
  • 同社は産総研の研究成果の実施を目指して技術開発を行うベンチャー企業である。
  • 同社には産総研 サステナブルマテリアル研究部門 垰田博史が取締役として参加

概要

 独立行政法人産業技術総合研究所(以下、産総研という)【理事長:吉川弘之】は、40人の高度な技術者が参加して平成16年1月9日付けで設立されたベンチャー企業「株式会社フォーティ科研(以下、フォーティ科研)【代表取締役 林 義夫】」を同年4月8日付けでAISTベンチャー企業成果活用型」に認定した。本認定は産総研全体では31番目にあたり、中部センターでは4番目となる。
 また同社には、平成16年2月15日から産総研サステナブルマテリアル研究部門【部門長:鳥山素弘】環境セラミックス研究グループ長の垰田博史が取締役として参加しており、産総研の研究成果の実施を目指した幅広い分野における技術開発を推進する。

設立の経緯

 20世紀は大量生産・大量消費の時代であり、千数百万種以上の化学物質が合成され、ありとあらゆる場で使用されてきた。それによって、環境ホルモンの問題やシックハウス症候群などに象徴される有害化学物質による環境汚染が人類の生存を脅かす程の深刻な問題となっている。このような中、フォーティ科研は、地球環境を研究と創造によって守り、持続的な発展に貢献することを目的として設立された。

企業の特色

 フォーティ科研は、全国各地域より中小企業を中心とした様々な業種におけるトップクラスの40人を結集しており、高い技術、豊富な知恵、良好なネットワークおよび軽快なフットワークを併せ持つ他に類を見ないベンチャー企業である。この特色を活かし、産総研の研究成果の実施を目指した幅広い分野における技術開発に取り組むこととしており、未だ実現に至っておらず消費者が切望している新規な高付加価値の製品、光触媒を応用した商品、省エネ商品、リサイクル製品の開発を行う。そして、ユーザーの要望している商品をユーザーと共に研究して本当に要望される商品を1日でも早く開発・提供し、クリーンな環境を創製すると共に、日本産業再生の一翼を担うことを目指す。

事業内容

○光触媒を応用した、快適環境の創造
○光触媒の延長としての光熱利用触媒の開発
○蓄熱材の性能向上による省エネ、快適環境の創造
○無機塗料の開発とそれによるプラスチックの改質
○産業廃棄物・一般廃棄物のリサイクル
○新しい技術開発のテクニカルアドバイスと共同開発
○次世代新素材の開発とその応用による新商品化及び販売など

開発技術

 フォーティ科研では、AISTベンチャー企業認定を受け、産総研が開発した紙やプラスチックなどの有機素材でできた基材に耐水性や耐熱性、防炎性、防汚性などを付与することができる透明セラミックスコーティング技術を活用する。これにより、燃えにくく汚れない屏風や襖などの機能性建具を開発すると共に、光触媒の応用及びリサイクル対策なども考慮して推進する。
 他にもAISTベンチャー企業としての支援措置及び参加企業との連携を活かして新製品の開発に取り組んでおり、日本経済再生と地球環境改善への貢献を目指している。

 住所 :〒455-0815
     名古屋市港区油屋町1-13
     TEL 052-381-9615 FAX 052-382-8197
 資本金:60円
 設立 :平成16年1月9日
 代表者:代表取締役 林 義夫

用語の説明

◆AISTベンチャー企業
産総研の技術シーズや技術ポテンシャルを活用して製品化・事業化を目指しているベンチャー企業で産総研が特に認定した企業。認定を受けることで、産総研から様々な支援措置を受けることができる。認定期間は原則5年間。AISTベンチャー企業は、成果活用型と成果創出型に分類され、フォーティ科研は成果活用型に該当する。[参照元へ戻る]
◆成果活用型
産総研の研究成果の実施を目指して技術開発を行うベンチャー企業。[参照元へ戻る]