国立研究開発法人 産業技術総合研究所【理事長 石村和彦】(以下「産総研」という)、長岡市【市長 磯田達伸】及び国立大学法人 長岡技術科学大学【学長 鎌土重晴】(以下「長岡技科大」という)は、「有機廃棄物を含む生物資源の資源循環」をテーマとした研究開発や長岡市とその周辺地域の食品・バイオ関連等の企業支援を3機関が連携して行う「長岡・産総研 生物資源循環 ブリッジ・イノベーション・ラボラトリ(NAGAOKA・AIST-BIL)【プロジェクトマネージャー 宮房孝光】」のキックオフイベントを開催し、NAGAOKA・AIST-BILの活動を本格的に開始いたしました。
ブリッジ・イノベーション・ラボラトリ(以下「BIL」という)は、産総研が企業ニーズを核とした研究開発を地域大学や自治体等と連携して実施するもので、その成果の橋渡しを通じた地域企業の事業化支援による新産業創出、地域経済活性化および地域社会課題解決を目指す連携体制であり、NAGAOKA・AIST-BILはその第二弾となります(BILへの自治体の参画は初)。
2023年11月7日、地元企業も交えたキックオフイベントの開催に合わせて、連携・広報活動の拠点を長岡市内にあるミライエ長岡に開設いたしました。
長岡市及び周辺地域には、酒造業や米菓製造といったコメを中心とする食品関係のバイオ産業が集積し、16の日本酒の酒蔵(全国2位)や国内有数の米菓製造メーカーなど多くの食品加工企業があり、その他関連分野の企業も多数立地しています。2020年度から、コメや未利⽤資源を活⽤したバイオ産業の創出を通じた地域活性化に向け、⻑岡バイオエコノミーコンソーシアム(2021年に内閣府から「地域バイオコミュニティ」に認定をうける)を設⽴し、企業と地域の⼤学等が連携した取組みを推進しています。こうした取り組みをさらに加速し成果を出していくためには、研究開発のさらなる強化と事業化の⽀援が求められています。
NAGAOKA・AIST-BILでは、産総研と長岡技科大が地域のニーズを踏まえた「有機廃棄物を含む生物資源の資源循環」に関する共同研究を実施し、長岡市が地域企業との連携調整を行うために、2023年10月5日に覚書を締結いたしました。
(1)活動拠点
- 米百俵プレイス ミライエ長岡 5階 ギャラリーラボ、イノベーションサロン(連携・広報活動拠点)
- 産総研つくばセンター・北海道センター(研究拠点)
- 長岡技科大(研究拠点)
(2)活動内容
共同研究、研究成果に関する広報活動、長岡市および長岡市周辺地域の地域課題やニーズを収集するための連携活動、人材育成など
(3)プロジェクトマネージャー(運営総括)
宮房孝光(産総研 生物プロセス研究部門 生物システム研究グループ 主任研究員)
(4)その他
- 月1回程度、3者による連携会議を開催
- 産総研の職員が月1回程度、長岡で活動
NAGAOKA・AIST-BILの連携体制
①⽇本酒製造残渣(酒粕)等の機能性評価
②⽶菓製造廃⽔(⾼濃度洗⽶⽔)の有効利⽤
③汚泥を活⽤した⽣物製剤の開発
※今後はニーズに応じて研究テーマを拡充していく予定です。
ロゴマーク
「再生可能原料」として今後の利活用が期待されている4種類の炭素源、
- ブルー炭素(海藻、海草などの海洋炭素)
- イエロー炭素(家畜ふん尿、汚泥、食品廃棄物、紙などの有機系廃棄物)
- グリーン炭素(木質バイオマス、農業残渣などの木質・草本炭素)
- グレー炭素(廃プラスチック類などの廃棄物)
を模した4色(青、黄、緑、灰)の線が円を描き、「資源循環」していく様子を表しています。
また、NAGAOKA・AIST-BILでは、長岡市役所や長岡技科大をはじめとした長岡市および長岡市周辺地域の企業・団体と、産総研とが協力して資源循環をすすめていくという想いを込めて、長岡・産総研のそれぞれの頭文字である「n」と「a」を円の中心に配置しています。なお、文字の色は、産総研のコーポレートカラーである赤色で配色しています。
国立研究開発法人 産業技術総合研究所
ブランディング・広報部 報道室
E-mail:hodo-ml*aist.go.jp(*を@に変更して使用してください。)