国立研究開発法人 産業技術総合研究所(以下「産総研」という。)は2023年5月21日(日)に新たな拠点である北陸デジタルものづくりセンターを開所しました。北陸デジタルものづくりセンターは産総研12番目の研究拠点であり、デジタル技術の活用によるイノベーション創出を目指して、北陸地域の主要産業である金属加工業や繊維産業等を高付加価値化する挑戦的なものづくり技術の開発を支援することを目的に設置されたものです。金属3Dプリンタとスマートテキスタイルを看板テーマに掲げ、北陸3県の企業や大学、自治体、公設試験研究機関と連携しながらデジタルものづくり研究を推進する予定です。
令和3年度補正予算事業「地域イノベーション創出連携拠点整備」において、「デジタルものづくりを通じた新しい産業の創成・育成」を⼤きな使命として、地域経済の活性化に向けたイノベーションの創出を加速していくことを⽬的とした拠点を北陸地域に設置することが決まり、整備を進めてきました。
インダストリアルCPS研究センターの新たな研究チームを2つ(3D造形評価研究チーム、スマートテキスタイル研究チーム)設置します。また、北陸デジタルものづくりセンターで行われる研究を支援するため、業務室および産学官連携推進室を設置します。
なお、福井サイトと石川サイトの活動は継続し、それらを束ねる産学官連携推進室にて、産業界、学術機関、公的機関との連携を強化します。
インダストリアルCSP研究センターは社会課題の一つ、少子高齢化問題の解決をターゲットと定め、サービス業を含む全ての産業分野で労働等の投入資源の最適化、従業員のQuality of Workの向上、産業構造の変化を先取する新たな顧客価値の創出、技能の継承・高度化に向けて、人と協調する人工知能、ロボット、 センサ等を融合した技術を開発することを目標としています。北陸デジタルものづくりセンターには3D造形評価研究チームとスマートテキスタイル研究チームを配置し、サイバーフィジカルシステムを活用した新たな価値創造、サービス産業の創出に取り組みます。
北陸デジタルものづくりセンターでは、スマートテキスタイルなどデジタルものづくり技術による繊維産業の高付加価値化・サービス化、金属3Dプリンタ、形状計測、DX技術を活用する加工技術の高精度・高効率化、デジタルものづくりに関する普及啓発・人材育成などを行っていく予定です。その結果、“ものづくり×デザイン”によるモノ売りからサービス売りのビジネス転換や「ものづくり産業」から「価値づくり産業」への進化を目指しています。
国立研究開発法人 産業技術総合研究所
北陸デジタルものづくりセンター
〒919-0462 福井県坂井市春江町江留上大和10-2
E-mail:M-info-hokuriku-ml*aist.go.jp(*を@に変更して使用してください。)