スタジアムのような大規模施設でのイベントにおいては、観戦などに訪れる観客だけでなく、選手やスタッフのクラブハウスやスタジアムにおける新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染リスクを把握し、低減することが重要です。
これまで、産業技術総合研究所では、公益社団法人 日本プロサッカーリーグ(以下「Jリーグ」という)やクラブと連携し、スタジアムやクラブハウスなどにおける観客・選手やスタッフの感染予防のための調査を進めてきました。これらの調査結果などを踏まえ、2月20日埼玉スタジアム2002で開催されるFUJI XEROX SUPER CUP 2021においても、Jリーグおよび旭化成株式会社と連携し、密集・密閉状況の目安となるCO2(二酸化炭素)が高くなる傾向にあったトイレを中心にCO2濃度計測器を設置するとともに、スタジアム内でのCO2濃度のリアルタイムでの情報把握に向けた実証試験を実施します。
スタジアム内においてリアルタイムでCO2濃度の把握が可能になれば、観客誘導などによる密の低減など、より安全に大規模イベントを開催するための方策づくりに協力できると考えています。
なお本調査は、地質調査総合センター 地圏資源環境研究部門地圏化学研究グループ、エネルギー・環境領域 安全科学研究部門リスク評価戦略グループの2領域の連携により実施します。
データ取得日と測定場所
日時:2021年2月20日(土) FUJI XEROX SUPER CUP 2021
場所:埼玉スタジアム2002内
CO2濃度計測器:トイレ等 約40台
CO2濃度計測器の一例
|
トイレでのCO2濃度と変化のイメージ図
|
成果の発表方法
本調査をもととした研究成果はホームページなどにて一般の人たちに分かりやすく報告します。 得られた知見はJリーグや埼玉スタジアム2002などと共有して今後の大会運営に生かしていきます。
また、詳細な研究成果については論文などで学術的な発表を行う可能性があります。
本件に関する問い合わせ先
広報部報道室
Eメール:webmaster-ml*aist.go.jp(*を@に変更して使用してください。)