二次電池で飛行するドローンは飛行時間が15~30分程度
ドローンの電源として一般的に搭載されているリチウムイオンポリマー(LiPo)二次電池は、単位重量あたりのエネルギー密度が小さいため、飛行・作業時間が15~30分程度に留まっている。ドローンの消費電力は重量に比例するため、多くの二次電池を搭載することはできず、物流での荷物やインフラ点検での測定機器などの重量物を搭載する作業では、さらに飛行・作業時間が短くなってしまう問題がある。また、災害時には充電用電源の確保が困難な場合もあり、二次電池の使用ができなくなることも想定される。産総研は、持ち運び容易なLPGカセットボンベ(主成分はブタン)で発電できるSOFC「ハンディ燃料電池システム」を実証した(2013年)。さらに、(株)アツミテックと共同でSOFCの出力や耐久性を向上させた「コンパクトハイパワー燃料電池システム」を開発した(2017年)。