AIが6年分のデータを解析しアプリで意思決定を支援
開発した業務支援システムは、タブレット端末用アプリ「AiCAN(Assistance of intelligence for Child Abuse and Neglect)」、セキュリティが確保された状態でデータを保存・共有できるクラウドデータベース、産総研で開発した確率モデリングなどのデータ解析用 AIで構成される。このシステムでは、児童相談所において紙で扱っていた虐待に関する6年分の情報をデジタル化し、機械学習や確率モデリングなどのAIでリアルタイムに解析を行うことができる。新規相談を受けた際は、新たに入力された児童のデータに対し、過去に対応した事例の解析結果に基づき虐待の重篤度や将来的な再発率などの予測が即座に提示される。それにより、過去の知見を活用した児童相談所職員の迅速な意思決定を支援できる。また、アプリを通して訪問先などでも情報を記録・共有でき、児童相談所内及び関係機関とのデータ共有や蓄積の迅速化・効率化を実現した。