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研究者の声:大谷 謙仁

被災地企業のシーズ支援事業インタビュー

大谷 謙仁
再生可能エネルギー研究センター
エネルギーネットワークチーム 研究チーム長

支援企業:株式会社環境システムヤマノ様

1商品として競争力を持つためには代替のない機能や性能が必要と痛感

Q1.支援先企業への貢献

どのような側面でFREAが、地域の支援先企業のお役に立てたと感じますか?


大谷:
FREAが保有する発電量評価の知見を活用して融雪型太陽光発電システムの年間発電量を精度良く見積もることができました。 これにより融雪電力との差し引いた融雪システムの採算性が評価できるようになり、商品化の後押しをすることができたと考えます。

Q2.参加のメリット

実用化に近い企業の開発に協力することで、研究者として得られた知見はありますか?


大谷:
研究者は知的な好奇心が最も大きな動機付けだと思いますが、産総研の研究者としてはその研究成果がどのように社会の中に組み込まれて活用されるかという観点が求められます。今回のテーマにおいては商品化、事業化に至る経過を目の当たりにできたことは大変良い経験になりました。特に、商品としての競争力を持つためには代替のない機能や性能が必要だということを痛感させられたことは今後の研究に取り組むうえでとても良い経験であったと思います。

Q3.産総研に技術支援を希望する地域企業へのアドバイス

研究者として、企業から相談を受ける際に、適切な支援ができるように、自身が心掛けている点、企業側にお願いしたい点は何ですか?


大谷:
その企業が目指す技術の競争力、強みを良く吟味されることがまず重要だと思います。容易に他と置き換えられるような技術では厳しい競争時代を勝ち抜くことはできないと思います。またそれをやり通す強い信念と熱意が必要だと思います。熱意をもって取り組まれていることが分かればこちらも一生懸命支援しようという動機づけになります。熱意をもって飛び込んできていただければと思います。

国立研究開発法人 産業技術総合研究所